不運な日々

運のない女の日常

愛犬と馬鹿野郎

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ご無沙汰ですね(他人事)

今年を迎えてからというもの、私の薄幸度合いに拍車がかかっておりますがなんというか本当に今年は得体の知れない強力なパワーを持った誰かに呪われているような、そんな気がしています。

 

相変わらず暗いオープニングですが、

今回の内容はくすりとも笑えない内容です。

(今までのブログでくすりと笑えたかどうかはさておき)

単刀直入にいえば、

だいすきでだいすきで仕方がなかった愛犬チャッピーが一昨日亡くなってしまいました。

 

そう、ペットロス。

 

悲しくて悲しくて仕方がありません。

 

今現在も日中泣き続けたせいで

目蓋が重く熱いです。腫れている。

 

まだまだ気持ちの整理がついていないし、

絶賛情緒不安定なのですが

人間は良くも悪くも忘れていく生き物じゃないですか。

私は中学3年と専門2年で、大好きな祖父と祖母を亡くしまだまだ子供な私は数ヶ月間心を閉ざしていました。

その時はこの気持ちが晴れることは一生無いと思っていたけれど月日が経って年を跨いで、

心が癒えていくんですよね。

 

良かったね、って言われれば良かったのかも。

辛さが軽くなったのだから。

 

でも、一昨日チャッピーを亡くして今現在、

心の底から辛い、寂しい、悲しい、会いたいと感じる今気持ちが失われていくことが

なんだか無性に嫌なんですよね。

だから、見苦しいくらいまとまらない私のぐちゃぐちゃな今の感情をせめて文字に残そうと

思ったわけです。

 

 

さて、

チャッピーと出会ったのは

小学6年生のとき、

幼い頃から時たま母が連れて行ってくれたペットショップでした。

 

今はもう閉店してしまいましたが、

その日は母の誕生日が近くて

初めから飼うことを決めていたのかは分かりませんが、そこへ行きました。

 

犬が大好きな私は迷わずガラスの前に歩いて行って、

そこにいた見たことの無い種類の

白と黒の小さな子犬に釘付けになったんです。

 

それがチャッピーでした。

黒目がちで大人しくて、ころころふわふわした体。

本当に本当に可愛くて母も私も一目惚れでした。

抱っこをしながら「狆」という種類を知って、

髪の毛をわしゃわしゃ食べられながら

この子と家族になりたい母に小さな声で言ったことを覚えています。

 

母の誕生日プレゼント、

そんな名目で我が家にやってくることになりました。

後日引き取りにいく手続きを済ませて、

帰りの車で名前を考えました。

私は色んな可愛い名前を挙げましたが、

母の案で『チャッピー』と名付けることに。

由来は、

母が好きなパチンコ「押忍!番長」のキャラクターから。

 

大人しい性格の子にこのキャラクターのギャップが

私と母のツボでした。(親子揃って感性が変)

 

 

当時私の家庭は少々複雑で

私は祖父の家に暮らし、母とは別居をしていました。

別居といっても車で5分程度の場所でしたから、

度々母の家に泊まりに行って

チャッピーと遊んで過ごしました。

 

そして中学生に上がった時は

チャッピーもすっかり成長して

祖父の家で日中預かることも多くなりました。

学校から帰ったらチャッピーと遊んで、

粗相に内心腹を立てつつも甘やかして、

たくさんたくさん可愛がりました。

 

そして、4年が経ち

私は高校2年生でした。

 

祖父は亡くなり、祖母は病気がちで

叔父の家で一緒に過ごすこととなり

私は約10年振りに母と暮らし始めます。

もちろん、チャッピーも一緒に。

 

けれど、

高校に入ると部活は忙しく

帰る時間は遅く、母も日中仕事に行っていたので

チャッピーゲージでのお留守番が長くなってしまいがちでした。

 

今思えば、

飼い主失格です。

ひとりぼっちで、ゲージから出してやれない日もありました。

けれどやはりチャッピーは

私が近づけば全力で尻尾を振りすり寄ってきてくれました。

散歩いく?と聞けば

普段は全く鳴かず大人しいのに、

興奮してクンクンと鳴いてパタパタと足踏みをしてドアが開くのを待っていました。

 

そんな姿が本当に愛おしくて可愛かったです。

 

そして私は専門学校へ入学し、卒業。

就職をしました。

 

その頃は本当に疲れ切ったいて、

毎日チャッピーを撫でて話しかけるものの

散歩の回数は減り、

あろうことかチャッピーのいる玄関先を繋ぐ

居間のドアを閉めてしまっている時間が多くなってしまいました。

 

ボロボロのアパートで

どれだけ暖房をつけていても息が白くなるくらい寒くて

少しでも部屋を温めようと閉めてしまったんです。

 

チャッピーは暗い中

玄関先のゲージで丸まって寝ていることが多かったです。

けれどドアが開いたらすぐに立ち上がって、

ゲージに手をかけ私に尻尾を振りました。

私はその都度抱きしめて、体に口をうずめて温めました。

 

でも。

 

そんなの、足らないよ、

私の馬鹿野郎。

 

寒かったよね、夏は暑かったね。

ひとりぼっち、さみしかったよね。

本当にごめんね。ごめんなさい。

 

散歩、もっと行きたかったよね。

たくさん明るい中走り回りたかったよね。

 

抱きしめてほしかったよね、きっと、やわらかい布団で一緒に寝たかったよね

 

ごめんね、チャッピー

ほんとうにごめんなさい

ごめん、ごめんね

 

 

しばらくしたある日、

チャッピーが急に下痢をしました。

 

そんなこと今までに一度もなくて、

戸惑いました。

しかも、ヒュウヒュウと息苦しさの伝わる咳を何度もしていて、

私はチャッピーを失ってしまうかも、と

怖くなったことを覚えています。

 

私は運転ができない為

次の休みに病院へ、と言う母に

早く帰ってきて、すぐに病院へ連れていく

とわがままを言って

病院へ連れていきました。

 

レントゲン室からチャッピーの悲鳴が聞こえてきて、

私と母が呼ばれ診察室に入るとすぐ

診察台に乗ったチャッピーは

すぐさま私の肩によじのぼって丸くなっていました。

 

この時私は、

ただの風邪でありますように、

そう浅はかに考えていましたが

チャッピーは重い心臓病を患っていました。

 

弁が弱くなり心臓が肥大し、

器官を圧迫してしまうというもの。

 

薬を処方することは出来るものの、

もう

いつ亡くなってしまっても

おかしくない状態だというもの。

 

 

チャッピーの顔を見れば、

いつもの元気な表情とは変わらなく見えました。

 

小さな体に

大きな心臓をかかえて

苦しんでいました。

 

私はそれを知りもせず、

なんて残酷なことをしてしまったんでしょうか。

 

 

その日、病院の帰りに

少しだけリードをつけて散歩をしました。

 

 

もう、チャッピーは走ることも出来なくなっていました。

ゼエゼエと苦しそうにするものの、

私が見ていられなくて抱き抱えようとしても

早歩きで散歩をし続けました。

 

久々の散歩でしたから。

毎日行ってあげていれば。

あんなにも無理させなくて済んだかも。

 

ごめんねチャッピーと繰り返しながら

自分勝手に泣いてしまいました。

 

 

 

こうして、

チャッピーの心臓病が発覚し

薬を毎日2回与える日々が始まりました。

 

心臓に負担を与えないようにすべく、

散歩は控えなくならなければいけなくなってしまいました。

あんなに大好きな散歩に行けなくなってしまった。

散歩に連れていってあげたいと思う頃には

もう遅すぎたのです。

 

それからしばらく経ち、

咳はするものの毎日お世話を続けていたある日

新居へ引っ越すこととなりました。

 

私が気に入った新築の新居は

チャッピーと共に過ごせるリビング、

散歩に行けないものの

少しであればチャッピーが駆け回ることのできる

庭付きの家です。

 

ここで、

もう取り返しはつかないけれど

毎日たくさん可愛がろう、そう決めて

たくさんたくさん一緒に遊んで

新入りの猫も増え、

1年が経ちました。

 

こうして、現在。

 

ちょうど1週間前、

朝自室で寝ていたら

「起きな、チャッピーが大変なことになっとる」

と、母の声で起こされました。

 

まさかと最悪のことを考え

1階に駆け下りると、

チャッピーは寝たまま下痢をしてしまい

汚れて横たわっていました。

 

首をあげてこちらを向き、

ハアハアと息を息をしていました。

 

小雨が降る中チャッピーを抱き抱え、

庭の屋根の下でバケツにお湯を汲み

汚物まみれになりながらチャッピーの体を少しずつ洗いました。

 

その間チャッピーは私に完全に体を預け、

息を荒らげながらぐったりと寝たまま。

このまま、寝たきりになってしまうかもな、とその時は覚悟をしていました。

 

私が一通り洗い終わると、

母も汚れたゲージを掃除し終わったところで

ひとまずチャッピーをゲージの前に寝かせ、

私は自分の服を着替えに行きました。

 

ぐったりとしたチャッピーが頭から離れなくて、

急いで部屋のドアを開けると

さっきまで寝たまま動かなかったチャッピーは

立ち上がってドアの目の前で待っていました。

 

苦しいはずなのに。

 

きっと私がどこかに行ってしまうのが

こわかったはず。

 

抱きしめて、身体を一通り拭いてやったら

大人しくゲージに戻って寝始めました。

 

それから数日間は軟便も治って、

すこしだけ回復したようにも見えました。

 

ですが、

すぐに悪化してしまい

立ち上がりはするものの

餌も食べようとせず、

足に力が入らないのか

バタリと倒れてしまうようになりました。

 

そして一昨日。

 

朝、いつもよりも早起きして

チャッピーの様子をみにリビングへ。

 

呼吸は辛そうでしたが眠っていて、

しばらくすると私の気配に気付いて起きました。

 

数日間餌を食べれず、

その結果薬を飲めていなかったので

大好きなチュールに混ぜて与えようと試みるも

やはりふい、と顔を背けてしまいました。

 

けれど、

必死に足に力を入れて

何度かふんばる素振りを見せました。

立ちたいのか、と身体を支えてやると

起き上がって、

フラフラと私が座っている

ゲージの出口の目の前に座りました。

 

戸を開けて、

私はゲージに身体を潜り込ませるようにして

チャッピーを抱きしめて呼吸をなんとか

落ち着かせようと背中を撫でたり

固まってるであろう背中や足を軽く揉んで

マッサージをしました。

 

その都度、

チュールを目の前に出して、と

繰り返していましたが

はっとして

水の入った器を顔の前に出してやりました。

 

すると、

すぐに動きはぎこちないものの

飲み始めてそのあとまた

ドサリと横たわってハアハアと顔をあげて息をしていました。

 

ああ、水が飲みたかったんだ。

気付いてあげれてよかった。

今日から定期的に水を出してあげよう。

 

そしてすこし時間が経ち、

またチャッピーが起き上がったので

ゲージのそばによると、

また立ち上がろうと踏ん張りました。

 

補助をして、立ち上がらせて

ゲージの戸を開けました。

 

すると、前で座っていた私の膝に腰掛けて

ぴたりと寄り添ってきました。

もう。

たまらなくなってしまって。

 

抱き締めると、

あたりをキョロキョロと見渡すので

倒れないよう支えてやりながら

すこしリビングを歩かせてやりました。

 

向かったのは

庭につながる窓で。

 

ああ、散歩、したいんだね。

うん、いいよ、外行こう。

雨が降ってしまっていましたが

私は涙でぐちゃぐちゃのまま

チャッピーが濡れないように抱えながら

屋根のある場所まで連れていきました。

 

チャッピーは外に出て

数歩歩いて

力なくぺたんと座りました。

 

こんなにもなりながらも、

大好きなお散歩して。

 

過去、私がしてきたことで

胸が張り裂けそうでした。

散歩、もっと行きたかったよね、

ごめんね、

 

ごめんね、

 

ごめんね

 

雨が強くなってきて、

チャッピーも冷えたらいけないと

そのあとすぐゲージに寝かせました。

 

私は泣き疲れていたのと、

前日夜明けまでチャッピーの様子を

みていた為そこですこし仮眠をとりました。

 

そして夕方。

この日は本来朝から後輩とでかけるはずでした。

ですが後輩の確認漏れで

でかける予定が18時からになったのです。

 

ちょうど頼んでいた荷物が

18時以降に届くはずだったのですが

母が帰ってくるのもその日は遅く、

21時頃だと。

 

迷った挙句、明日に受け取りを変更して

私は18時に

家を出ました。

 

いってくるね、とチャッピーの頭を撫でて。

 

それが、最期でした。

 

 

時計をなおしたい、という後輩に

近くのホームセンターで

時間を潰した15分。

 

ラーメンを食べに行こうという後輩、

地図を使わずドライブしながら走るのが好きらしく

いつも通り迷いながら車に乗っていた1時間。

 

2人分を頼んだはずなのに

1人分しかこなくて

待つことになった10分。

 

普通のご飯屋さんとは比にならないほどの

量のチャーハンとラーメンを食べていた

30分。

 

コンビニでアイスを買って

そのあと話し込んでしまった1時間。

 

 

帰ったのは21時30分。

 

 

リビングに入ると、

いつもとは不自然な格好で丸まった

チャッピーの姿。

 

名前を何回も叫んで

彼に触れると

まだほんのり暖かく、

固くなり始めていました。

 

 

後悔で、

泣き叫んだのは、これが初めてでした。

 

 

丸まったチャッピーのからだを

何度も何度も名前を叫びながら開き、

心臓に手を当てて蘇生させようとした気がします。

 

でも、もう戻ってこないと

頭ではわかっていて。

 

母に電話して、

チャッピーがしんじゃったあ

でかけなればよかったあ

と子供のように電話口で泣き叫びました。

 

 

最期の最後まで

私は大馬鹿者です。

 

あれほどもう、

さみしい思いはさせないと決めたはずなのに。

 

結局、

ひとりぼっちで

かれはしんでしまった。

 

 

だきしめながら、

大丈夫、だいすきだよ、がんばったねと

褒めてやりながら

看取ってあげなきゃいけなかった。

 

荷物、明日にしてまで行かなくてもよかった。

 

断ればよかった。

 

はやく帰りたいから、と地図をみていれば。

 

また今度話そうと言って帰っていれば。

 

行かなければ。

 

 

ほんとうに私は

大馬鹿です。

 

 

 

チャッピーに

ごめんねという感情があふれて

止まりません。

 

だからどうしても、

納骨をすることが受け入れられなくて。

 

遺骨をそばにおいておくのは

あまりよくないと母は言いました。

 

その気持ちもわかるんです。

 

他のわんちゃんがいるペット霊園にいれよう、と。

 

でも、

チャッピーはさいごまで私のもとにきてた。

 

一緒にいられなかった、

いてあげられなかった

チャッピーにとっては私と母だけだったのに

ずっと長い間ひとりぼっちにしてしまった

 

 

だから一緒にいたい

いてあげたい

そうじゃないと

許してもらえられないような気がして

 

自由させてあげたほうが幸せなのかも

そうなのかもしれない

 

でも、

でも。

 

 

この大馬鹿野郎は

どこまでも大馬鹿野郎で

身勝手だね

 

チャッピーごめんね

 

だいすきだよ

 

13年間ありがとう

 

病気、がんばったね

 

あんなに重い病気なのに2年間もよくがんばってくれた

 

こんな飼い主によりそってくれてありがとう

 

体の一部だけでいいから

一緒にいさせて

 

わたしが天国にいったら

宇宙公園を走った時みたいに

また一緒に全力で走ろう

 

だいすきなチュール、おいも、

ちゃんと食べるんだよ

 

いままで、ごめんね

ありがとう、

ほんとうにほんとうに、愛してる

 

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またね